まどすた
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まどすた #1 ~ //build/ 2016 振り返りというイベントが5月21日にありまして、
Microsoft Edgeのセッションをさせていただきました。
元々Windows Insider MeetupというイベントのLT(15分)の資料を元に、
30分という枠に向けて加筆修正を加えデモを中心としていくつか機能を紹介しました。
特にEdge上でのWindows HelloのデモはWindows Insider Meetupの際にも、
MSの方も初めて見たといっていたので多分日本でデモしたのはそれと今回ぐらいだと思います(エヘン。Edgeで体験できるデモサイトも公開しているので興味のある方はお試しください。
ASP.NET CoreをBash on Windowsで起動する
ところでEdgeと関係なく、デモサイトはASP.NET Coreで実装したのですが、折角なのでLinuxで動かしてみよう→
とはいえLinuxでサーバー立ち上げるのめんどくさい…→ここにBash on Windowsがあるじゃろ?ということで”ASP.NET Core for Linux on Bash on Windows”でデモしました(ちなみに使っていたのはbashではなくzshです)。
さすがにそのままでは動かないのですがほどほど簡単に動かせます。動かすための手順はデモの時には触れなかったので少し書いておきます。
まず普通にBash on Windows上で.NET CoreのLinux、Ubuntuでのインストール手順を参考にそのままコピペしてインストールします。
するとdotnetコマンドを実行できるようになりますが、そのままではまだ動作しません。どうも何かのシステムコールでサポートしていないフラグを使っているようです(詳しいことは忘れました)。
そこで以下のコマンドを実行します。
apt-get install execstack # 入ってなければ
execstack -c /usr/share/dotnet/shared/Microsoft.NETCore.App/1.0.0-rc2-3002702/libcoreclr.so
さてこれでdotnetコマンドが動くようになります。試しに dotnet init と dotnet restore 、dotnet run を実行するとちゃんと動くことに驚くかもしれません。
ではASP.NET Coreのアプリケーションも?と思い、dotnet restore と dotnet run を実行するとサーバー(Kestrel)が起動しますが、LISTENはしているものの接続できない状態になります。
ネットワーク周りなのかlibuv周りなのかそのあたりがうまく動作しないようです。
そこで Program.cs を開いて WebHostBuilder で UseKestrel にオプションを渡すよう以下のように修正します。
var host = new WebHostBuilder()
.UseKestrel(options =>
{
options.ThreadCount = 1; // この設定を足す
})
.UseContentRoot(Directory.GetCurrentDirectory())
.UseIISIntegration()
.UseStartup<Startup>()
.Build();
これで dotnet run を実行するとアプリケーションを起動できます。キセキっぽさがありますけど…。
ちょっと手を加える必要がありますがUbuntu向けのCoreCLR、ASP.NET Coreが動作してしまうというのはかなり驚きです。
手軽にLinux環境を用意して色々なものを実行できるBash on Windowsは現状でもすごいのでもっと実装が良くなってくるのが期待できます。